新築だからと言っても安心は禁物です。

検査済証を受け取った新築でもこんな指摘があります。

画像はクリックで拡大します。

作業途中
床下の床暖房の配線ですが、作業が途中で終わってしまった写真です。
工具が残ったまま。配線は切りっぱなし。
配線は束ねるなどせず、そのまま。
工具が落ちている例も20件に1件ぐらいはあります。
基礎 穴あけ痕
一見、基礎にコーキングがついてしまったのかと思いきや、実は・・・
排水スリーブを入れ忘れたことによって、後からコンクリートをコア抜きしようとして
補修した後です。
基礎を後からコア抜きをするとは、ちょっと信じられません。
このご依頼者様もしっかりとアフターフォローをさせていただきました。
小屋裏 ボルト緩み
小屋裏の羽子板ボルトが緩んでいる写真です。
物件によっては、小屋裏のボルトのほとんどが緩んでいたということもあります。
職人としての気の緩みが表れていると言っていいです。
ホールダウンアンカー かぶり厚さ不足
ホールダウン金物のアンカーボルトのかぶり厚さが不足しています。
引き抜き耐力が低下するためNGです。
壁を壊し補強をしていただくことで対応していただきました。
構造の知識がないとできない指摘となります。
基礎底盤 斫り
床下の配管を通すために基礎の底盤部分を斫ってしまった写真です。
底盤の厚みが薄くなることから強度の不安があります。
この物件についてはしっかりとアフターフォローまでさせていただきました。
火打材 ビス抜け
火打材のビスが抜けていました。
他の部分はビスがされていました。
チェックが甘い証拠です。
雨染み
屋根の裏面に雨染みがある時は、上棟時に野地板が濡れてしまったことが考えられますが、
この写真は断熱材に雨染みがあります。
屋根の防水シートの施工後に断熱材を施工するため、断熱材に雨染みがあるというのは屋根施工後に雨漏りがあった可能性が高いです。
このような例は稀ではありますが、発見できてよかったです。
準防火構造不適合
室内側のプラスターボードが貼られていません。
写真の上側にはプラスターボードが貼られています。
この指摘は単に貼られていなければ指摘できるということでなく、図面を確認しています。
こうした指摘も設計を知るインスペクターでなければ指摘できません。
天井断熱材染み
天井断熱材に染みがあるということは、施工後に何かしら垂れたということです。
屋根面で濡れた形跡がないか確認しますが、施工業者においても散水試験などで確認をしてもらうように指摘します。
ひねり金物釘抜け
ひねり金物の釘が抜けていました。
小屋裏で釘やビスが抜けているというケースは稀です。
断熱材 放置
ユニットバスの人通口を塞ぐべき断熱材がされておらず放置されています。
故意に建材を放置しているのでないと思われますが、最後の最後まで仕事をやりきる姿勢が不足している現場もあります。
耐力壁 欠損
写真を見る限り、施工途中で終わってしまっただけに見えますが、実はこの壁は耐力壁となっていました。
一般的なインスペクションは。図面まで確認をしないことが多いですが、当社は気になる部分があれば図面も確認させていただいています。
この写真は、耐力壁を欠損させているため構造計算上の強度が出ていないと判断しました。
新築のインスペクションは、こうした深い追及も必要となります。
基礎 ひび割れ
基礎には底盤部分と立ち上がり部分があり、これは底盤部分でのひび割れです。
中古住宅における劣化事象は、幅0.5mm以上とされているので、こちらの写真はその規定値を3倍以上の数値です。
この程度のひび割れがあっても、施工会社や売主は、コンクリートの乾燥収縮で問題ないと言うことがありますので注意が必要です。
雨染み 釘ハズレ
雨染みは施工途中でついていますこともあるため、現在雨漏りしていないか確認してもらいます。
もう一つ気になるのは、釘が2本ほどはみ出て打たれています。
2重ロックが当たる
サッシの2重ロックが当たり、掛かりません。
調整してもらい、しっかりとロックが掛かる状態にしてもらいます。
一般の方は、内覧会時にすべてのサッシを開閉して確認するわけではないので気づきにくいです。
断熱材乱れ
天井断熱材が乱れて熱が伝わりやすくなっています。
このまま住んでいたら、冷暖房効率も少しは影響していたでしょう。
冷暖房効率は電気代に影響することなので、見逃すわけにはいきません。
床下 浸水
床下で浸水していました。
原因は分からないこともありますが、基礎が地盤面の下に少し埋まっているような物件は、染みているケースもあります。
今まで3件以上はあります。
キッチン換気扇 断熱材無し
キッチンの換気ダクトは、所割の消防署によっても異なりますが、ダクトにロックウールなどを巻かなければなりません。
こちらの指摘もインスペクターによっては知識がなく見逃されることもあるでしょうが、当社は設計の経験もあるため指摘が出来ます。
通常、キッチンの換気ダクトは隠蔽されているので分かりませんが、今まで3回は指摘している内容です。
防蟻処理 塗りむら
防蟻処理は、現在は透明な薬剤を使用することが多いので、このような塗りムラは分かりません。
ただ、昔ながらのピンク色した薬剤を使用している場合は、塗っていないことが分かります。
こうしたこともしっかりと確認をします。
給湯管 保温材不足
給湯管の保温材が足りません。
細かいことかもしれませんが、せっかくの暖かいお湯の熱がここから冷めてしまうと考えると指摘せずにはいられません。
擁壁 雨染み
一見すると見落とされやすいですが、擁壁に雨染みがありました。
擁壁なので雨染み自体は工事中に起きてしまったことも考えられますが、こちらの物件は床下が浸水したような跡があったのです。
この物件は、がけ地になっているため大雨の降った時に床下が浸水して溢れ出たものと推測しました。
インスペクションは単に事実を報告するだけでなく、事象を検証して推測する力が必要なことがあります。
妻壁 室内ボード無し
この建物は3階建てであるにも関わらず、小屋裏の妻壁に室内ボードがされていませんでした。
これは中間検査などで見落としがされやすく、監理者も意識されていないことがあります。
こちらの指摘も、通常のインスペクションならば指摘対象外の部分ですが、設計の知識があるからこそできた指摘です。
非常用進入口 幅不足
3階建ての非常用進入口は、有効で幅75cm以上必要です。
しかし、この窓は設計が良くなかったらしく確保できていませんでした。
これは、本来、完了検査時に確認されるものですが、見逃されてしまった例です。
このように、設計における法的な知識もあるため気づいた事例です。
他のインスペクターなら見逃していたかもしれません。
床断熱材 抜け
こちらはトイレの床下ですが、断熱材が無い事例です。
断熱材が無いと室内に熱が伝わります。
こんなことを何十年後に知っても取り戻せません。
新築時に知っておいて良かったと思います。
屋根 断熱材無し
屋根の狭い部分ですが、断熱材がされていませんでした。
断熱材が無いと外気の熱が伝わりやすく、夏は暑く、冬は寒くなります。
屋根に断熱材が大きく抜けている時はサーモグラフィでもわかることもあるので、
双方でチェックします。
床下に大きなゴミ
水道屋さんは床下に潜って作業し終わりますが、後片づけもせず終わってしまっていることがあります。
見えないところだから良いという気持ちなのか。忘れてしまったのか。
目に見えないところだからこそ、しっかり仕事をしていただきたいと思うことがあります。
基礎ひび割れ
基礎のひび割れは0.5mm以上は指摘の対象としています。
それ以下でも補修はお願いしています。
細かいひび割れがが数多くある新築も20件に1件程度あります。
コンクリートの品質が悪いのか、コンクリートの打設方法が悪いなどの原因が考えられます。
そういった場合も詳細な調査をするようにフォローをしております。
断熱材がされていない
天井部分の断熱材がされていないこともありますが、立ち上がり部分がトップライトでありますが断熱材がされていません。単に天井部分に断熱がされていればいいというチェックではなく、どこから冷気や暖気が伝わるかをイメージして現場をチェックしています。
雲筋交いが外れている
雲筋交いが外れていました。
確認が甘い事例です。
しっかりと留め付けるように指摘しました。
断熱材の留めが甘い
断熱材は耳の部分でホチキスで留め付けますが、留まっていない例です。
断熱材は湿気を含み重みを増すこともありますので、湿気を含んだら将来的に落ちてしまう
可能性が高いので、しっかりと留め付けるように指摘しました。
断熱材のビニールを剥がしている
断熱材はビニールに覆われていますが、細かい部分だったのでビニールを剥がした施工です。
細かい部分だったとしてもビニールに覆われていなければいけないと考えますので指摘をしています。
水切り金物の空きが少ない
コンクリート基礎面には化粧モルタルを仕上げるのに空きが確保されていない例です。
こうした現場も20件に1件程度あります。
床下の換気が取れにくくなるため是正が必要です。
床束のビス抜け
床束と大引きを留めるビスが抜けています。
チェックが甘く確認が足りません。
手抜き工事の一例です。
断熱材の破れ
この現場は、グラスウール断熱材を屋根裏に留め付けていました。
綿の部分にホチキスをして断熱性能が劣っていると指摘しました。
断熱材が破けている部分をガムテープで補修しているけど、剥がれてしまっているという杜撰さです。
汚れた給水管
新築物件にも関わらず、汚れた配管を使用しています。
新しい配管もその横にはありました。
新築なのに気持ちが良くないので交換の指摘をしました。
合板の釘 外れ
屋根裏の検査をした際、合板の釘が外れていました。
場合によっては、小屋裏ですが釘の間隔が構造に影響する場合もありますので
設計者の見解を聞くようにしました。
給湯器取付金具ビス穴
給湯器を留める穴位置を失敗してしまったのか穴が空いたままでした。
このままでは雨水が壁内に入ってしまうので埋めてもらうようにしました。
玄関扉の隙間
玄関ドアのパッキンが緩んでおり隙間がありました。
パッキンを調整しておもらい隙間をなくしてもらうよう依頼しました。
換気ダクトが繋がっていない
信じられませんが、換気扇にダクトが接続されていませんでした。
換気扇は回るので、インスペクションを入れてなければ湿気が天井裏に充満して
カビだらけになっていたかもしれません。
タイルの空洞音
打診棒を用いてタイルを検査すると空洞音がする時があります。
割れの原因にもなりますので張替えをお願いします。
床下断熱材の染み
建て方をしている時に雨が染みてしまったのだと思われます。
触って濡れている場合は、交換をお願いします。
基礎のひび割れ
基礎のひび割れは0.5mm以上で指摘をしています。
1割程度の確率で指摘しています。
2重ロックができない
引き違い窓には、2重ロックがついています。
そのロックが掛からない例です。
こちらも指摘をして改善してもらいました。
今まで2件ほどあります。
サッシビス止め忘れ
外部サッシのビス止め忘れです。
今までに2件ほど指摘しています。
配管支持材 ナット締め忘れ
床の固定ビスを留め忘れていることは多いですが、ナットも締め忘れていました。
明らかにチェックミスでしょう。
室内建具押縁ゆがみ
室内建具の押縁がしっかりと取り付けられておらず曲がっていました。
扉は普通に開け閉めできるので、気づきにくい指摘です。
水切りの隙間が少ない
基礎化粧モルタルがふくらんでおり水切り金物との隙間が少なくなっています。
原因を確認してもらいました。
垂木のずれ
垂木が一本で通っているところと、継いでいるところがありました。
しかも、少しズレています。
構造設計者に適切か確認をしてもらいます。
木片でサッシを支えている
木材で外部サッシを支えることはありません。
取り忘れたと考えます。
アンカーボルトの曲げ
アンカーボルトが曲げられています。接合部の金物と干渉してしまったため曲げられたようです。
床下部分の上部なので見落としがちなところですが、見落とさなくて良かった指摘です。
雨染み
新築ですが雨染みを発見しました。
実際に漏れていないか施工業者に確認をお願いしました。
5%程度の確率で発見しているイメージです。
断熱材の隙間
断熱材に隙間がありました。これではせっかくの断熱材の効果が低下します。全体的な見直しを指摘しました。
床束無し
一部のパワービルダーでは床束が全くないことが標準仕様とされています。
後々、床鳴りの原因にならないか心配なところです。
指摘しても是正してもらえるものではありませんが、気になる方はそうした
仕様も確認の上購入を検討してもらいたいと思います。
床下の水染み
床下に水染みがありました。床暖房があったためその影響かと思いましたが、その原因ではなかったため断熱材の張替えという結果となりました。
床下配管 支持金物の固定ビス忘れ
固定するビス穴があるにも関わらず固定されていません。
明らかな手抜き工事です。
これは5割ぐらいの確率で発見して指摘しています。
建材の置忘れ
建材が何故か小屋裏に残されたままでした。
施工の廃材が残っていました。
施工したまま後片付けがされていなかったので撤去してもらいました。置忘れは今まで3件以上ございます。
給湯・給水管の固定不足
ピンクと青の配管は床に支持金物で固定されていない例です。
また使用していない配管もあったので何に使用するか確認しました。

給水・給湯管の固定支持金物不足は5割程度の確率で存在します。
固定支持金物は。50cm間隔で留めるようなマニュアルもありますので
しっかり留めてもらうよう指摘しています。
こちらは、ウォーターハンマー現象という、音がなる原因にもなりますので
小まめに取り付けてもらうように指摘しています。
施工中か?
小屋裏ですがハシゴを設けるようなスペースがありました。図面には小屋裏収納がありましたが、実際は存在しません。完了検査がどうであったか確認いただきました。完了検査もいい加減なものだと感じます。
鍵の掛かりが悪い
クレセントが当たって閉まりませんでした。今まで2件以上あります。サッシの異常音も5件以上は経験しています。トイレの鍵が掛かりにくいこともありました。
水圧不足
浴室だけ水圧が足りませんでした。原因究明をお願いしました。
壁傾斜3/1000以上
住宅品質確保促進法(品確法)では、壁の傾斜は3/1000以上あると、
構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性が一定程度存するとされています。
一部の壁でもこの数値以上ある物件は、1割程度発見されています。
保温材の不足
細かい事項かもしれませんが保温材が足りていませんでした。細かいことまでも指摘しています。この指摘は今まで2件以上しています。
大引きの濡れ
断熱材が濡れていたため、床材である大引と呼ばれる材料が濡れていました。原因の究明をお願いしました。
基礎水抜き穴
こちらは、バルコニーサッシの下端です。
ビスがされていますが、ビス頭にシーリングががされていません。
防水をしているのでビス頭にシーリングすることが正しい施工です。
このことを知ってか知らずか、シーリングされていない現場は約半分近くあります。
その他
■サッシの音鳴り(音で判明)2割ぐらいの確率であります。
■フローリング床鳴り(音で判明)1割ぐらいの確率であります。
■基礎モルタル浮き(音で判明)1割ぐらいの確率であります。