指摘事項の種類について

新築インスペクションをこれからやろうと思っている方にとって、指摘事項はどんな項目が出てくるか気になるところかと思いますし、指摘事項は施工会社が直してもらえるか不安があると思います。

今回は、指摘事項について書きたいと思います。

新築インスペクションの指摘事項は、大きく2つに分類されると考えています。

1つ目は、指摘後「修繕をしてもすっきりと解決することが難しい指摘事項」です。

こちらは、全体の指摘事項の約2~3割存在しています。

2つ目としては「修繕をすれば解決する指摘事項」が全体の7~8割を占めます。

1つ目の「修繕をしてもすっきりと解決することが難しい指摘事項」とは、基礎のひび割れや規定値を超える建物の傾斜、屋根裏の雨染みなどが主となります。

これらは、修繕しにくいことも多く、修繕したとしても根本的な解決ができないことが多いのが現状です。

例えば、基礎に規定値を超えるひび割れがあった場合、ひび割れの補修をおこなったとしても根本的に解決したと言えないからです。

2つ目の事項は、ケアレスミスやチェック不足によって発生する指摘がほとんどです。

修繕さえすれば解決する事項ですね。

この種の指摘事項においては「ビスが抜けている」「支持金物が少ない」「断熱材が抜けている」などといった現場監督のチェック不足による事項となります。

床下と小屋裏を含めたインスペクションをおこなった場合、細かい指摘事項は少ない物件で10以下、多い物件で15以上になります。

私のインスペクションにおいては、指摘事項が2~3しかないというような物件はまずありません。

それだけ、新築住宅におけるケアレスミスやチェックミスが多いということです。

これらチェック不足による指摘事項を本当に直してくれるのか少し心配がありますよね。

しかし、大抵の建設会社は快く直してくれるものなんです。

私の経験では、ご依頼者から建設会社が手直しをしてくれなくて困っていますという話は今まで聞いたことがありません。

指摘内容を直すにはかなりの費用が掛かり、日数を要すると考える方もいるかもしれません。

しかし、大抵の修繕工事は1人か2人の職人さんが1日もしくは半日あれば十分直ってしまうような内容がほとんどだと思っています。

修繕に要する建材の費用も大きく掛かるような話ではありません。

数千万円もする家なのに、職人2人分程度の手も入れてくれない建設会社がいたとしたら、どれだけ余裕がないのかと思ってしまいますよね。

建設会社も手直し工事費ぐらい見込んで工事費を決めています。

建材に傷があれば、リペア(化粧直し)するぐらいの費用も見込んでいるものです。

だから、これから新築住宅を手にする人は、気になる部分はすべて指摘をして住宅を引き受けてほしいと思っております。

引越しした後に色々気づいても直してくれるかわかりませんので、竣工時の確認はマストだと思っています。

このことを知っていただいた上で欠陥写真を参照していただけたらより理解していただけると思います。

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